独立行政法人 国立病院機構 名古屋医療センター

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耳鼻咽喉科・頭頚部外科


診療科の概要


耳鼻咽喉科は近年国内外で耳鼻咽喉科・頭頚部外科と呼称されるようになってきました。当科では耳、鼻、のど、頚部に関わる炎症性・腫瘍性の病気および機能障害を対象とし、主な耳疾患には、急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎、各種難聴およびめまい、主な鼻疾患には、アレルギー性鼻炎・花粉症、急性・慢性副鼻腔炎、鼻茸、鼻副鼻腔腫瘍、主なのど疾患には、急性・慢性扁桃炎、咽頭・喉頭腫瘍などがあります。人が生きていくために重要な五感のうち視覚以外の感覚器が対象で、この他に顔面神経麻痺、睡眠時無呼吸症候群・いびき症、嗅覚障害、味覚障害、唾液腺腫瘍、喉頭麻痺、声がれ、嚥下障害(食事ののみこみが悪い)、首のしこりなども当科で診断・治療をおこなっています。
三澤 逸人 耳鼻咽喉科医長

特色


○平成27年度の耳鼻咽喉科・頭頚部外科の手術数は中央手術室334名(502件)・外来その他102件・総計606件でした。主な手術は内視鏡下鼻副鼻腔手術(FESS)169例、鼻甲介切除術(含む粘膜下)115例、口蓋扁桃・アデノイド手術43例、ラリンゴマイクロ(喉頭微細)17例、鼻中隔矯正術28例、唾液腺腫瘍14例、鼓室形成術15例、鼓膜形成術16例、骨折整復術11例などでした。


○入院治療:年間総入院数は361名、内悪性腫瘍は41名でした。10ほどあるクリニカルパスにより短期間で社会復帰できるよう心がけ、全入院患者さんの平均在院日数は10.4日です。これは近年、予定されたクリニカルパス退院日から予想外に遅れること(逸脱)がほとんどなくなっていことが主な要因でスタッフ全員の日々の努力と改革の賜物です。退院後大多数は病診連携先の病医院に逆紹介されます。平成27年度の耳鼻咽喉科の病診連携における紹介数は年間1050件で、逆紹介数は366件でした。


○耳科領域:近年の光学技術の進歩と当院の鼓室形成術や内視鏡手術の伝統によって軽症の中耳疾患に対して内視鏡下中耳手術を平成21年度より実施しています。このTEES(transcanal endoscopic ear surgery)によって剃毛をしなくなり、痛みと傷が顕微鏡手術と比較してより少なくなり入院期間が半減し1週間未満に短縮しました。真珠腫中耳炎に対してはステージに応じた術式で対応し良好な成績を得ています。単純な鼓膜穿孔例には侵襲の少ない接着法鼓膜形成術を施行し、1泊入院または条件次第で日帰りも可能です。耳鳴り外来では薬物・サウンドジェネレータ・カウンセリングなどをじっくり行い、めまい外来では暗所赤外線CCDカメラや電気眼振計(ENG)などで眼振(眼球の規則的な揺れ)を記録し障害部位の診断を行っています。先天性難聴・幼児難聴・家族性難聴に対して必要に応じて東京医療センター臨床研究センターを中心とした政策医療ネットワークに参加し遺伝子診断を行っています。


○鼻科領域:アレルギー性鼻炎はとても多くの受診のある病気ですが、当科では外来でトリクロール酢酸による下鼻甲介化学的焼灼術の日帰り治療を施行したり、重症例には入院にて超音波切開凝固装置(ハーモニックスカルペル、ソノサージ)による下鼻甲介の凝固減量手術を施行しています。さらに若年者の再発性最重症のアレルギー性鼻炎に対して経鼻腔的翼突管神経切断術(後鼻神経切断術)を実施しています。 副鼻腔炎については薬物療法以外に妊婦などに対しては副鼻腔ヤミック洗浄・シュミット針による上顎洞洗浄を行っています。内視鏡下鼻・副鼻腔手術はT〜X型に分類されています。軽症副鼻腔炎に対しては、侵襲の少ない日帰りFESS(functional endoscopic sinus surgery)T型を施行しています。一方、病変が眼窩内や頭蓋底などの副鼻腔外に存在する重症で難治性疾患に対するX型手術は施設基準を満たした上で届け出制度によって実施が認可される高度病変ですが、当院が過去に脳神経外科・眼科・臨床工学室との連携で行ったX型の累計は17件(年平均1.6件)です。


○咽喉頭領域:声帯ポリープや声がれについては、近年ウェールダ氏ビデオラリンゴスコープと佐藤式彎曲喉頭鏡を導入し、より良い音声獲得を目指すとともに2泊3日の短期入院を実施しています。現在政策医療ネットワークに参加し新しい診察機器である舌圧子一体型咽頭内視鏡の開発治験や声帯ポリープ保存治療の臨床研究を行っています。ここ数年近隣の病院の常勤医師数が増加し、扁桃摘出術とアデノイド切除術はこれら近隣の病院で対応可能となり取り扱い数も増加しています。当院の特色である高度医療・救急医療の使命を十分に生かすために扁桃摘出術とアデノイド切除術の手術の適応の判断はいたしますが可能な限りお住まいの近くの病院での治療をお勧めさせていただきます。


○頭頚部外科領域:外来での超音波診断、入院手術の際のナビゲーションサージェリーを必要に応じて実施しています。耳下腺腫瘍・真珠腫などの手術に際しては、術中神経モニター(NIMレスポンス)を用いて顔面神経の温存を行っています。喉頭全摘出後の社会復帰を支援するための人工喉頭(音声管挿入)手術は、安全で確実に音声の再獲得をするために2期的に計画して実施しています。また頭頸部癌つについては入院早期からチームでのカンファレンスを行い、全身管理の元で積極的に心と体の苦痛を緩和し取り除く体制ができあがっています。



医師紹介


役職 氏名 医師免許取得 主な専門領域 資格等
耳鼻咽喉科医長 三澤 逸人
(ミサワ ハヤト)
S58年 鼻副鼻腔
めまい
日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医
日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門研修指導医
補聴器適合判定医
臨床研修指導医
シダトレン登録医師
常勤医師 小林 圭一
(コバヤシ ケイイチ)
H3年 一般耳鼻咽喉科 日本耳鼻咽喉科学会
常勤医師 森永 麻美
(モリナガ マミ)
H14年 一般耳鼻咽喉科
睡眠時無呼吸
日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医
日本睡眠学会認定医
常勤医師 石岡 麻優
(イシオカ マユ)
H16年 一般耳鼻咽喉科 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医
常勤医師 竹内 佑介
(タケウチ ユウスケ)
H18年 一般耳鼻咽喉科 日本耳鼻咽喉科学会
非常勤医師 横井 久
(ヨコイ ヒサシ)
S51年 頭頚部癌 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医
日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門研修指導医
気管食道学会認定専門医
臨床研修指導医

外来担当表


最新の外来担当表

臨床実績


27年度入院統計(DPC退院時主病名別)

疾患 患者数 (内 悪性患者数)
副鼻腔炎 67名
アデノイド・扁桃炎 48名
中耳疾患 34名 (2名)
喉頭腫瘍 26名 (9名)
内耳疾患 24名
鼻中隔彎曲症・鼻出血 22名
咽頭腫瘍 19名 (12名)
頸部腫瘍 19名 (10名)
アレルギー性鼻炎 17名
唾液腺腫瘍 13名 (3名)
鼻副鼻腔腫瘍 11名 (5名)
顔面・頸部炎症 9名
喉頭炎 7名
外耳疾患 7名
舌・唾石・口腔底疾患 7名 (3名)
骨折・外傷(鼻・顔面・頸部) 6名
気管・食道疾患 3名
神経麻痺(顔面ほか) 2名
睡眠時無呼吸症候群 1名
その他 19名
合計 361名 (44名)

平成27年度手術統計(部位別)

手術名 件数
耳科手術(小計) 81件
中耳換気チューブ挿入術・鼓膜切開術 34件
鼓膜形成術 16件
鼓室形成術 15件
先天性耳瘻管摘出術 6件
外耳・耳介形成術・耳介腫瘍摘出術 3件
アブミ骨手術 2件
顔面神経減荷術 1件
耳その他 4件
鼻科手術(小計) 329件
鼻甲介切除術(含む粘膜下)・鼻腔粘膜焼灼術 115件
内視鏡下鼻・副鼻腔手術
(小計169件)
ESST型(開窓) 49件
ESSU型(単洞) 42件
ESSV型(複数洞) 35件
ESSW型(汎副鼻腔) 20件
ESSX型(拡大副鼻腔・届出) 2件
鼻中隔矯正術 28件
鼻茸摘出術(含む洞性) 4件
鼻副鼻腔良悪性腫瘍摘出術 6件
鼻骨骨折整復術 7件
顎・顔面骨・眼窩底骨折整復術 4件
経鼻腔的翼突管神経切断術(後鼻神経切断術) 7件
鼻その他 10件
咽喉科手術(小計) 82件
口蓋扁桃摘出術・アデノイド切除術 43件
喉頭微細手術(ポリープ・腫瘍・生検) 17件
咽頭良悪性腫瘍摘出術 2件
舌・口腔・口唇良悪性腫瘍摘出術 4件
喉頭全摘術 7件
喉頭形成術(人工形成材料挿入術) 0件
咽喉頭その他 9件
頭頸部・気管食道科手術(小計) 114件
リンパ節摘出術・生検 32件
頸部良悪性腫瘍摘出術 8件
気管切開術・気管口狭窄拡大 21件
顎下腺良悪性腫瘍摘出術・舌下腺・唾石摘出術 3件
耳下腺良悪性腫瘍摘出術) 11件
異物摘出術(耳鼻咽喉頭その他を含む) 1件
誤嚥・嚥下機能改善手術 1件
頭頸部・気管食道その他 37件
総 合 計 606件

過去の臨床実績





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