医薬品情報管理室

医薬品情報管理室は、常に「医薬品の適正使用に関する各種情報」を収集、整理、保管し、必要時に医師をはじめとする医療従事者と患者さんにフィードバックできるようにしています。
医師・看護師にとっては、今まさに実施しようとする医療行為の安全性を担保する情報の入手窓口となっています。問い合わせ内容はさまざまで、中毒・副作用への対処など緊急性を要する場面での情報提供から、複数の医薬品を使用する場合の相互作用・注射剤の配合変化の確認や、特に配慮が必要な患者さん(妊婦・授乳婦、腎機能・肝機能低下患者など)への薬剤投与の可否・用量調節など薬学的管理が必要なケースでの提案も行っています。さらに、厚生労働省、PMDAからの緊急性の高い医薬品情報(緊急安全性情報、医薬品等回収関連情報等)に関しては、院内LANメールを通じて、関係診療科に該当患者や必要な対策・措置についての情報提供を迅速に行っています。その他には、月刊DI Newsを発刊し、医薬品関連の最新トピックスや、添付文書改訂内容、院内で発生した有害事象等を取り上げ、情報発信しています。

医薬品情報室は病棟業務を行う薬剤師や薬学部実習生の活動・学習を支援するバックヤードともなっています。特に、平成27年7月に病棟薬剤業務を開始してからは、病棟担当薬剤師が他の医療従事者から直接相談を受ける機会が増えつつあるため、薬剤部員に対して、医薬品の添付文書改訂・市販後調査結果等の情報をタイムリーに情報提供したり、医薬品情報室への問い合わせ内容を情報共有したり、知識取得・スキル向上を目的に、部内勉強会を週1回開催しています。

昨今、入院日数が短縮される傾向にある中で、外来にて新たな薬物治療が開始される患者さんも多くいることから、医薬品情報管理室が窓口となり、薬剤の説明や自己注射の指導、かかりつけ薬局への情報提供などを行っています。

医療従事者が医薬品情報にアクセスできるシステムとして、平成13年から院内LANを利用した医薬品情報の提供を開始しました。平成15年度には、処方オーダリングならびに注射オーダリングが導入され、オーダリング画面上でDI検索が可能となりました。また、平成21年9月に電子カルテシステムが導入されてからは、電子カルテからのDI検索が可能となりました。また、電子カルテではより多くの情報の処理・更新が可能になったため、DI Newsや各種マニュアル・リストも、電子カルテ上の掲示板に載せるようになりました。
院内採用薬品名を簡便に把握できるように、紙媒体である 『THE FORMULARY OF NAGOYA MEDICAL CENTER』(院内医薬品集)の発刊も平成17年6月より、2年に1回の頻度で継続し、外来および病棟に配布しています。

以下に、医薬品情報管理室の平成27年度の業務活動状況について報告します。

 

1.DI NEWS

  発刊号数  
平成27年度 第29巻第1号(通巻233号)~第29巻第11号(通巻241号) 全11号発刊

 

2.医薬品・医療用具等安全性情報

下表は、当院において医薬品に関する有害事象が発生し、製薬会社へ(または厚生労働省医薬食品局安全対策課にも同時に)副作用報告を行った件数です。これにより、医薬品が販売された後の医薬品安全性情報の更新に貢献しています。

平成27年度 副作用報告状況

医師報告 18 件
薬剤師報告 5 件

 

3.医薬品情報の問い合わせ

平成27年度においては、全相談件数は1,357件でした。問い合わせ職種別の内訳は、医師 776件(57.2%)、看護師 563件(41.5%)、その他が 18件(1.3%)でした。
問い合わせ内容の内訳は、下表の通りです。

平成27年度 問い合わせ内容内訳

問い合わせ内容 件数(%)
1      注射剤配合変化 342 件(25.2%)
2      院内採用の有無 221 件(16.3%)
3      TDM (薬物血中濃度モニタリング) 150 件(11.0%)
4      錠剤粉砕可否 99 件(7.3%)
5      相互作用 75 件(5.5%)
6  外来指導依頼 69 件(5.1%)
7      中毒  2 件(0.1%)
8     その他 399 件(29.4%)