消化器がん(胃・食道・大腸・肝胆膵)

消化器がんは消化器外科・内科と連携し、主に進行がんの治療を担当しております。
進行胃がんに対しては国内で最もポピュラーなS-1+オキサリプラチン(SOX療法)以外にもS-1+シスプラチン療法、カペシタビン+オキサリプラチン(CAPOX療法)、FOLFOX療法も取りいれています。シスプラチンを使用することでオキサリプラチンによる末梢神経障害を避けることが可能です。従来は入院で投与していたシスプラチンですが副作用対策の工夫によって、現在は通院で投与可能です。FOLFOX療法はオキサリプラチンの投与量が少なく、短期間で薬剤投与が完了し、点滴薬のみで構成されているため、病気や体調で内服薬やシスプラチンが適さない胃がんや食道がんの方に積極的に提案しています。胃がんでも免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療が開始され、今後の発展が期待されています。HER2陽性タイプの方には上記治療薬にトラスツズマブを併用しています。
食道がんに対しては化学療法の他、化学放射線療法にも積極的に取り組んでおります。一般的な5-FU+シスプラチン(FP療法)の他、患者さんの状況によってはFOLFOX療法も使用しています。化学放射線療法はFP療法もしくはFOLFOX療法と併用しています。FOLFOX併用化学放射線療法は通院治療が可能です。2020年にニボルマブ/オプジーボが承認され治療の幅が広がりました。
局所進行(手術が難しいが遠隔転移がない、限られている状況)の場合には食道がんではシスプラチン・5-FU・ドセタキセル(DCF療法)や胃がんでは5-FU、ロイコボリン、オキサリプラチン、ドセタキセル(FLOT療法)を使用することもあります。
大腸がんではSOX・S-1+イリノテカン療法、CAPOX・CAPIRI療法、FOLFOX・FOLFIRI療法、FOLFOXIRI療法のいずれも提供可能です。少しずつ副作用の特徴が異なりますのでお話を聞きながら決定しています。これらの抗がん剤に血管新生阻害薬(ベバシズマブ/アバスチン、ラムシルマブ/サイラムザ、アフリベルセプト/ザルトラップ)または抗EGFR抗体(セツキシマブ/アービタックス、パニツムマブ/ベクティビックス)を併用します。精密検査(マイクロサテライト不安定性、RAS遺伝子変異、BRAF遺伝子変異、HER2過剰発現の有無など)を行い最適な薬剤選択を検討しております。
2020年3月時点の消化管がんに関する情報は病院広報誌の6ページを御覧ください
膵臓がんはゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法とFOLFIRINOX療法、S-1、ゲムシタビン単剤療法があります。二次治療でリポゾーマルイリノテカンが使用可能となりこれまでより治療の幅が広がりました。